6. キナーゼカスケードの混線を防ぐ
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武田弘資, 一條秀憲
キーワード
MAPキナーゼ(MAPK), 足場タンパク質(scaffold protein), ドッキング
MAPキナーゼ経路
MAP3K, MAP2K, MAPKの3つの階層のキナーゼから成るカスケードによってシグナルを伝達する
それぞれの分子が構成するキナーゼカスケードが、正確かつ効率よくシグナルを伝達するための機構が2つ知られている
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足場タンパク質によるもの
カスケードを構成する複数の分子に足場タンパク質結合し、互いを近接させることでシグナル伝達の正確性と効率を上げる
ドッキングによる制御
酵素の活性中心以外の部分でも基質と結合することで反応の特異性と効率を上げる
MAPK経路においてはMAPK上のCD(common docking)領域がMAP2Kとのドッキングに必要な領域として知られていた
最近、MAP2K上にもDVD(domain for versatile docking)という領域が存在し、MAP3Kとのドッキングと、効率のよいMAP3Kからのリン酸化にこの領域が必要であることが明らかとなった
このような機構により、
MAPキナーゼ経路を介したシグナル伝達の正確性が保たれる
様々な刺激に対する多様性も確保できる